ダークからのメッセージ
旅とは出会うこと。
ダークは、去年の10月ごろ、ふらっと岡山ゲストハウスいぐさを訪ねてきました。
大きなバックを背負いながら、サングラスの中からのぞく笑顔がとても親しみやすく、
なぜか来たその日から、家族のような感じでした。
最初は1泊の予定でしたが、「明日も泊まれる?」と言いながら、気づいたら4泊になっていました。
夕方まで部屋で熟睡してたり、居間で真剣に本を読んだり、早島のJAで抹茶のアイスを買ったり、時には倉敷に出掛けて、地元の子供たちのアイドルになったりと、
4日間を、悠々自適に過ごして、とても楽しそうでした。
たまたま、他のゲストさんがいない時に来たので、
スタッフとの交流が深くなり、
高い背をいつもかがめながら、私たちがいる居間に来ては、
一緒にご飯を食べたり、自国の話などして、過ごしました。
帰る時には、お互いに、何となく寂しさを感じながら、
また会おうねーと送り出しました。
さて、彼が帰って2か月ほどして、あるゲストさんが居間の本棚から、あるものを見つけました。
それは、一冊の本。
『Moby Dick』というタイトルの英書。
表紙を開くと・・・
手書きで書かれたメッセージがありました。
『この本を見つけた、次なる旅人へ
僕がそうだったように、あなたのここでの滞在も、
のんびりと楽しいものになりますように。ダーク』
本には、メッセージと一緒に、彼が日本に来て乗った列車の切符などが、
一緒に挟まっていました。
その本は、日本語で『白鯨』という題名で、
白いマッコウクジラを巡る乗組員の体験談の小説です。
このメッセージを見つけたゲストさんは、たまたま船乗りで、この本が大好きで、何となくページを開いたら、メッセージを見つけたわけです。
旅とは出会うこと。
出会いにもいろんな種類がありますが、
こんな形の出会いもあるわけです。
ダークは、今頃また違うところで、楽しく過ごしていると思いますが、
他の場所にいながら、ゲストハウスに来るいろんなゲストと本を通して出会う。
ステキですよね。
次にダークが来たときは、これを見つけた人達の話で盛り上がろうと思います。